■独立性

 億万長者のトランプ氏は、「誰にも操られていない」ことを強調している。支持者らにとって、こうした独立性は極めて重要だ。支持者らは、見返りを求める利益団体や富裕な寄付者に対し、トランプ氏がなんの借りも持っていないことを称賛している。

 トランプ氏は、選挙活動費を自費で賄うと誓い、資金提供者と政治家の癒着関係についてもしっかりと説明する。自ら大金を民主党や共和党の政治家の選挙活動に寄付してきたと語り、小切手を受け取った過去の候補者たちから、あふれるほどのお礼を受けたと述懐する。

 トランプ氏の大統領選立候補は、自身のブランドのイメージを高めるための大掛かりなPR戦略に過ぎないのだろうか。

「まさか。彼に売名行為は必要ない」。バトラーショートさんは一蹴した。「私が100億ドル持っていたら、売名の必要はあるでしょうか?」

■米国が第一

 また、支持者らはトランプ氏のスローガン「米国を再び偉大に」を信奉し、不法移民の追放、中国や日本との貿易戦争への勝利、税金の軽減など、同氏の政策を支持している。

「国境がなければ、国は成り立たない」とトランプ氏は強調し、移民の不法入国を阻止するために、メキシコとの国境に壁を築くという誓約を新たにした。

 トランプ氏のメッセージの中心にあるものは、米国を最優先するということだ。同氏は、オバマ政権が世界における米国の地位を失墜させたと主張している。

「オバマ大統領は外国寄りすぎる」と学生のトーマス・ロサドさん(19)は不満をもらす。保守強硬派「ティーパーティー(茶会、Tea Party)」は米政府が外国に資金を投入しすぎていると主張しており、その一部はトランプ氏を支持している。