【10月15日 AFP】モンゴル・ゴビ砂漠(Gobi Desert)で、恐竜の赤ちゃん数匹の化石が卵の殻とともに見つかったとの研究論文が14日、発表された。

 米科学誌「プロスワン(PLoS ONE)」に掲載された論文によると、化石は、約7000万年前に生息していた大型の恐竜、ハドロサウルス科のサウロロフス・アングスティロストリス(Saurolophus angustirostris)のもので、これまで見つかった同類のものとしては最幼齢だという。

 今回の発見を通じて、恐竜の成長過程におけるさらなる研究が進むと考えられる。

 研究を率いたベルギー・ゲント大学(Ghent University)およびベルギー王立自然科学博物館(Royal Belgian Institute of Natural Sciences)のレオナルド・ディワリ(Leonard Dewaele)氏によると、ゴビ砂漠で発掘された恐竜の化石は、すべて同一の巣に属していた赤ちゃんのものである可能性が高いという。

 サウロロフスについては、すでに古生物学者らの間で良く知られている。全長最大12メートル、体重2トンを超える草食恐竜で、頭のてっぺんに後方に伸びるとさかが大きな特徴だ。

 研究対象となった数匹には、まだとさかがみられず、頭蓋骨も結合していなかった。このことから、これら個体については、まだ発育の初期段階であったことが示唆された。これらの個体がすでにふ化していたのか、あるいは卵の中で死んだのかは不明としている。(c)AFP