■「新たな環境」への適応

 世界のコーヒー生産量の9%を占める中米で、農場主らは気候変動に適応するための資金繰りに苦労している。

 専門家らは、新たな環境に対応するためには、せん定や除草、殺虫処理など、より集中的な植物の手入れが必要だと指摘する。もちろん、それにはより多くの資金が必要になる。

 最近では、ブラジルの「オバタ(Obata)」やエチオピアの「ゲイシャ(Geisha)」など、より耐性のある新しい品種を試す生産者も増えてきている。だが豆の品種を変えるには、時間もお金もかかる。

 中米地域でコーヒー産業に従事する人は約200万人に上り、各国政府は資金・技術面で多岐にわたる支援を提供している。

 コスタリカコーヒー協会(Costa Rican Coffee Institute)の農業技術者、リカルド・ロドリゲス(Ricardo Rodriguez)氏は、提供される支援について「助けにはなる」と話す。しかし、その一方で政府や国際機関にできることはもっとあるはずとしながら、「気候変動に対処するには、これまでとまったく違う方法でコーヒー農園を経営しなければならないということを、私たちは認識する必要がある」と指摘した。(c)AFP/Oscar NUNEZ