【10月10日 AFP】(一部更新、写真追加)トルコの首都アンカラ(Ankara)で10日、ターミナル駅付近で開催される平和集会を狙った2度の爆発があり、少なくとも30人が死亡、126人が負傷した。トルコ内務省が発表した。

 同国のテレビ局NTVと通信社ドーガン(Dogan)は現場に救助隊が駆け付けたと伝えている。複数の目撃者はAFPに対し、地面に複数の遺体が横たわっているのを見たと語った。

 当初は大きな爆発が1回あったと伝えていたトルコのメディアはその後、実際には短い間隔で2度の爆発があったと伝えた。トルコのアナトリア(Anatolia)通信によると、トルコ当局は自爆攻撃による爆発だった可能性もあるとみて調べを進めている。匿名を条件にAFPの取材に応じたトルコ政府関係者は、爆発について「われわれはテロリストとの関連があるとみている」と述べた。

 現場では同日、クルド系政党の国民民主主義党(HDP)など左派グループによる反政権の平和集会が開催される予定となっていた。爆発に怒った集会参加者は「警察の人殺し!」などと叫んだ。警察は銃を空に向けて威嚇射撃を行い、群衆を排除した。 

 11月1日に総選挙を控えたトルコでは、2年間続いたクルド人武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers' PartyPKK)」との停戦が7月に崩壊。PKKと政府軍の戦闘が再開し、治安部隊に140人を超える犠牲者が出た一方、トルコ政府は報復の空爆で1700人を超えるクルド人戦闘員を殺害したと発表している。(c)AFP