【10月4日 AFP】テニス、中国オープン(China Open 2015)は3日、女子シングルス1回戦が行われ、大会第6シードのアナ・イワノビッチ(Ana Ivanovic、セルビア)は立ち上がりに失速しながらも、6-4、6-0でケーシー・デラクア(Casey Dellacqua、オーストラリア)を下して、2回戦に駒を進めた。

 元世界ランク1位のイワノビッチは、序盤にリードされながら残りの10ゲームを連取し、事態を把握できないデラクアを尻目に、ヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)との2回戦へ駒を進めた。

 アジア各地で故障者と棄権者が相次ぐ中、これからの成績次第では、世界ランク9位のイワノビッチにも、最終戦のWTAツアー選手権(BNP Paribas WTA Finals Singapore 2015)出場権が回ってくる可能性があるが、それについてはあまり考えないようにしたいと話している。

「それを考え始めると、期待に反した結果になることがあるから」

「謙虚な姿勢で、目の前の一試合に集中するしかない。大会にはタフな戦いがたくさん待ち受けている・・・だからしっかりと頭を切り換えて、練習通りのプレーをしなければならないの」

 イワノビッチは現在、WTAツアー選手権の出場圏にいる選手と約800ポイント差となっているが、中国オープンの優勝者には1000ポイントが与えられる。

 セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が残りのシーズンを全休することを発表し、マリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)が中国オープン欠場を表明する中、イワノビッチが最終戦の出場権を獲得する可能性もゼロではない。

 世界ランク112位のデラクアは、序盤に2度ブレークして4-2と先行したものの、コーチと言葉を交わしたイワノビッチがすぐさまブレークバックし、ここからの10ゲームを連取して、約1時間で試合に決着をつけた。

 イワノビッチは、「あそこで少し落ち着いて、動作に時間をかけられるようになった。そこから少しずつ良くなっていった」と話している。

「自分ではちゃんとやっているつもりでも、焦っていたみたい。でもそこからは辛抱強く、彼女を振り回すことができた。サーブもどんどん良くなったわ」

 他の試合では、北京(Beijing)で2度の優勝経験を持つ30歳のスベトラナ・クズネツォワ(Svetlana Kuznetsova、ロシア)が、6-4、6-4で20歳のカリナ・ウィットホーフト(Carina Witthoeft、ドイツ)に快勝したほか、第12シードのティメア・バシンスキー(Timea Bacsinszky、スイス)、第14シードのマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)が、順当に初戦を突破している。

 男子テニス世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、5度の優勝を誇る大会の初戦を前に、子どもたちにテニスを教えるなどして会場を盛り上げた。(c)AFP/Talek HARRIS