【10月3日 AFP】米西部オレゴン(Oregon)州ローズバーグ(Roseburg) にあるアンプクア・コミュニティー・カレッジ(Umpqua Community College)で起きた銃乱射事件で、米当局は2日、容疑者の男が合法的に購入していた銃器13丁を押収したことを明らかにした。男は銃マニアで武器を多数買い込んでおり、宗教に傾倒していたという。

 アルコール・たばこ・銃器取締局(Bureau of Alcohol, Tobacco, Firearms and ExplosivesATF)の捜査官によると、押収された13丁のうち6丁は、事件現場の大学構内で見つかった。大学構内では弾倉5個が入った防弾チョッキも押収されたという。また、容疑者の自宅からも銃弾が見つかったという。

 米当局は容疑者の身元を公表してはいないが、報道各社はクリス・ハーパー・マーサー(Chris Harper Mercer)容疑者(26)だと伝えている。マーサー容疑者は大学との関連はなく、悪評を求めていたようだという。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は匿名の捜査関係者の話として、マーサー容疑者について、「ヘイト(憎悪)に満ちた、怒れる若い男」だと報じた。また別の当局者は、同容疑者について、銃と宗教に夢中で、白人至上主義に傾倒していたと語っている。さらに事件の目撃者は、容疑者が発砲前に信仰する宗教について被害者に確認していたと証言している。

■オバマ大統領は「政治判断」に警告

 バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は2日、銃規制が進まないのは「政治判断」だと述べ、改革に向け全力を尽くす意思を改めて表明した。

「われわれが何もしないのは、政治判断によるものだ」「国民の皆さんは、投票する人物がこの問題について正しい判断をしているか、確かめる必要がある」とオバマ大統領は述べた。(c)AFP