【9月30日 AFP】女子テニス、武漢オープン(Wuhan Open 2015)は29日、シングルス2回戦が行われ、ヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)は6-4、6-3でユリア・ゲルゲス(Julia Goerges、ドイツ)に勝利し、現役選手ではセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)に続いて2人目となるキャリア通算700勝を達成した。

 現在も自己免疫疾患のシェーグレン症候群(Sjogren's Syndrome)と闘っている35歳のヴィーナスは、この試合で700勝を達成することは頭になかったという。

 ヴィーナスは報道陣に対し、「知らなかったんです。試合前に誰も言ってくれなくて良かったです。そうしたら、少し緊張してしまったでしょうから」と述べた。そして、この記録を受けて最初に頭に浮かんだのは、800勝に到達するまで、あとどれくらい時間がかかるかということだったと笑顔を見せた。

 1994年、ゲルゲスが6歳の誕生日を迎える数日前にプロに転向し、今大会でも最年長プレーヤーとなっているヴィーナスは、WTAツアーで9人目の700勝達成者になった。

 歴代最多勝利数は、マルチナ・ナブラチロワ(Martina Navratilova)氏の1442勝で、クリス・エバート(Chris Evert)氏の1309勝、シュティフィ・グラフ(Steffi Graf)氏の902勝と続いている。セレーナは4月に700勝に到達したばかりで、現在は737勝まで記録を伸ばしている。

 2011年にシェーグレン症候群と診断されたヴィーナスは、症状を抑えるために完全菜食主義者(ビーガン)になったほか、ローフード(加工されていない食品)を食べるようにするなど、徹底的な自己管理をしている。

 この結果、ヴィーナスは今年のオークランド・クラシック(Auckland Classic 2015)でシングルス通算46個目のトロフィーを掲げたほか、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2015)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2015)でベスト8進出を果たした。

 いくらか失速の兆しを見せているヴィーナスだが、来年のリオデジャネイロ五輪では、5つめの金メダル獲得を狙っていると話した。

「五輪でプレーし、再び米国を代表できたら最高。とても名誉なことだと思います」

 現在は世界ランク24位に後退しているヴィーナスだが、過去には世界ランク1位を11週にわたって経験しており、2008年までに四大大会(グランドスラム)のシングルスを7度制している。(c)AFP