【9月28日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するマクラーレン・ホンダ(McLaren-Honda)で、ロン・デニス(Ron Dennis)最高経営責任者(CEO)との不和が報じられるジェンソン・バトン(Jenson Button)だが、来シーズンもチームに残留することになるという。

 35歳の元チャンピオンが、F1への興味を失いつつあると示唆したことで、日本GP(Japan Grand Prix 2015)の期間中も、その動向には注目が集まっていた。

 27日の決勝で、バトンが周回遅れの16位に終わるのを見届けたデニス氏は、報道陣に対し「(残留するかどうかについては)イエスだ」とコメントした。

「ジェンソンとは2年契約を交わしている。もっと早い段階で言質を与えておくべきだった」

「木曜日(24日)までは、彼と言葉を交わしていなかった。でも結果的に見れば、こちらに契約を途中で破棄する考えはないということを知らせておけば、もっと建設的な話し合いができただろう」

 2009年の年間王者バトンについては、FIA世界耐久選手権(FIA World Endurance ChampionshipWEC)へのくら替えや、英国放送協会(BBC)の人気テレビ番組「トップギア(Top Gear)」の司会者に転向する可能性などが取り沙汰されていた。

 ブラウンGP(Brawn GP)時代に世界王者に輝き、2010年にマクラーレン(McLaren)へ移籍したバトンは、翌年に総合2位に輝いた。

 それでも、バトンが最後に表彰台に上がったのは2012年のブラジルGP(Brazil Grand Prix 2012)となっており、ホンダ(Honda)がエンジン供給元になった今シーズンは、わずか6ポイントを獲得するにとどまっている。

 ウイルス性疾患に倒れ、決勝レースでようやく鈴鹿のパドックに姿をみせたデニス氏は、11位に終わったフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)のかんしゃくにも対応しなければならなかった。

 アロンソは、パワー不足のマシンがストレートで抜かれたことについて、「恥ずかしいよ、本当に恥ずかしい。まるでGP2のエンジンだよ、GP2のエンジン!」と無線で激高していた。

 デニス氏は、アロンソの感情的な発言と、退団の可能性をほのめかすようなコメントに苦言を呈した。

「私がドライバーに求めるプロ意識からはかけ離れていた。内々に、私のやり方で対応する」

(c)AFP