【9月28日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王(78)は訪米最終日の27日、同教会の聖職者らによる性的虐待の被害者たちとペンシルベニア(Pennsylvania)州で面会し、被害者たちの苦悩に「神は嘆き悲しんでいる」と語った。

 バチカンは27日、声明を発表し、フランシスコ法王は、幼少期に聖職者や家族、教師から性的虐待を受けた女性3人と男性2人に、同州の神学校で非公開で面会したことを明らかにした。

 その後、司教らとの会合で「神は嘆き悲しんでいる」とフランシスコ法王は述べ、「児童への性的虐待という犯罪と罪を、これ以上、隠していてはならない」と語った。

 フランシスコ法王はさらに、同州フィラディルフィア(Philadelphia)の最大規模の刑務所を訪れ、受刑者らと面会した。

 舞台の上で、受刑者らが製作した木製の椅子に座り、祈りと「ありがとう」の言葉で短いスピーチを終えたフランシスコ法王は、着席している受刑者たちの列まで歩いていき、彼らと握手をして、「きれいな椅子ですね。骨の折れる仕事をどうもありがとう」などと慰めの言葉をかけた。

 その後、法王は推定150万人参加の大規模な屋外ミサで10回目の海外訪問を締めくくった。(c)AFP/Jean-Louis DE LA VAISSIERE/Jennie MATTHEW