【9月28日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP 2015)第14戦のアラゴンGPは27日、MotoGPクラスの決勝が行われ、モビスター・ヤマハ(Movistar Yamaha)のホルヘ・ロレンソ(Jorge Lorenzo、スペイン)が、母国開催のレースで3勝目を挙げた。

 この結果、総合首位に立つチームメートのバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)とのポイント差は14まで縮まった。ロッシは決勝で、レプソル・ホンダ(Repsol Honda)のダニ・ペドロサ(Dani Pedrosa、スペイン)を何度もオーバーテークしたものの、最後までうまくかわされて3位に終わった。

 一方、2ラップ目に転倒リタイアを喫したレプソル・ホンダのマルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)にとっては、総合連覇の夢が事実上絶たれる結果となった。これが実現するための唯一の可能性は、マルケスが残り4レースすべてで優勝し、ロッシとロレンソが下位に甘んじるという非現実的なものだ。

 好きな大会だと公言するアラゴンGPの予選で、1番時計を刻んだマルケスは、ポールポジションからスタートしたものの、序盤にロレンソに抜き去られると、最後はグラベルでコントロールを失った。

 ロレンソは、「いつも通り良いスタートが切れた。僕の戦略は、マックスの状態で操縦すること。マルケスは僕を追いかけるので精いっぱいだったみたいだから、うまくいったんじゃないかな。2周目ではいくらか差を縮められたような気がするけど、まさかクラッシュするとはね」とコメントしている。

「彼がクラッシュしたのを見て、落ち着くことができた。ダニが2.7~3秒差で迫ってきていたけど、差を大きくすることはできなかった。その距離を守るために、全力で走りきるしかなかった」

 ロレンソが今季6勝目を挙げる中、ロッシは5回もペドロサを抜いたが、そのすべてでペドロサが即座に反応し、ロッシに16ポイントを与えるにとどめた。(c)AFP