【9月27日 AFP】ラグビーW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)出場する日本代表の山田章仁(Akihito Yamada)が、23日のスコットランド戦を欠場した理由について、海で毒を持つ魚に刺されたからだったことを明かした。

 30歳の山田は、南アフリカ相手に34-32の歴史的勝利を挙げた翌日、ブライトン(Brighton)の海でウィーバーフィッシュと呼ばれる魚に刺された。26日の練習後、この件について口を開いた山田は、「めちゃくちゃ痛かった」と話している。

 魚に刺されたせいで、左足のつま先が腫れあがった山田は、スコットランド戦を欠場。チームは10-45で完敗を喫した。苦い経験をした山田は、海には二度と入らないと誓っている。

「南アフリカ戦の翌日、リカバリーで海に入ったら、魚に刺された。最初は石で切ったのかと思ったけど、どんどん痛みがひどくなって、現地の人から、それはウィーバーフィッシュだって言われた」

「あれだけ大きな海にみんなで入ってたのに、なんで僕一人だけ刺されたのか。海にはもう二度と入らない」

 砂色をした小型の魚であるウィーバーフィッシュは、英国の南東の海岸に生息しており、普段は毒を持つ背びれだけを出し、砂の中に身をうずめている。専門家によれば、この魚に刺された痛みは「耐えがたいほど」だという。

 南アフリカ戦で山田は後半39分まで出場した。そして山田と交代で入ったカーン・ヘスケス(Karne Hesketh)が、最後のプレーで勝利を呼び込む劇的なトライを決めている。

 山田は10月3日にミルトン・キーンズ(Milton Keynes)で行われるサモア戦までには状態を完全にしたいと話している。

「ようやくいい感じになってきた。今はもう痛くない。W杯では全試合に出たいと思っていたから、少し残念だった。特に、南アフリカ戦ですごく良い試合ができたあとだったので」

 巨漢ぞろいのスプリングボクス(南アフリカ代表の愛称)相手には一歩も引かなかったものの、小さな魚に打ちのめされた山田は、「サイズは関係ないということ」とさらりと話していた。(c)AFP