【9月14日 AFP】干ばつが続く米カリフォルニア(California)州北部で発生した山火事により数千人が避難する事態となっていることを受け、同州のエドマンド・ブラウン(Edmund Brown)知事は13日、レーク(Lake)とナパ(Napa)の両郡に非常事態を宣言した。

 現在12件の山火事が発生しているが、中でも大規模なのは州都サクラメント(Sacramento)の西方160キロと東方160キロで発生した2件。州消防当局によると、「ビュート・ファイア(Butte Fire)」と呼ばれる山火事では、約2万6000ヘクタールが延焼し、うち封じ込めに成功したのは20%のみ。「バレー・ファイア(Valley Fire)」と呼ばれる山火事では約1万6000ヘクタールが延焼し、封じ込めに成功した面積はゼロとなっている。

「バレー・ファイア」の被害が特に大きいのは人口1300人のミドルタウン(Middletown)で、地元メディアによると延焼面積は12日に20ヘクタールから4000ヘクタールに急増した。現場には1000人近くの消防隊員が出動。州消防当局によると、消防隊員4人がやけどを負い、約5000棟の住宅で停電が起きている。

 南のカリストガ(Calistoga)から北のワイン産地ナパ・バレー(Napa Valley)にかけての周辺地域では、12日夜~13日朝にかけて避難指示が出され、消防当局によると数千人が避難した。

 一方、9日から延焼を続ける「ビュート・ファイア」では、これまでに4000人以上の消防隊員がシエラネバダ(Sierra Nevada)山脈地帯に出動。80棟以上の住宅が被害を受け、6400棟に火の手が迫っている。(c)AFP