【9月10日 AFP】米アップル(Apple)が9日に行った発表会では、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の新型モデルが予想通り発表されたが、その他にもリビングルーム向けのアップグレード版「Apple TV」と、衰退気味のタブレット市場を再活性化させることを目的とした「iPad Pro」も発表された。

■新型iPhone

 発表された「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」は、画面を大型化した昨年の機種に続くさらなる成功を狙っている。前機種と寸法は同じだが、中には新技術が搭載されている。

 主な新機能の一つは「3Dタッチ」で、画面上を押す圧力に応じて、画面を移動することなくメッセージやアプリの中身を見ることができる。写真、電子メール、ウェブページなどのコンテンツを軽く押すことで中身を「peek(のぞき見)」し、強く押すことでそのコンテンツを「pop(起動)」できるという。

「6s」と「6s Plus」は9月12日に予約受け付けを開始し、25日に日本を含む各国で発売される。米国での価格は、「6s」が月27ドル(約3200円)の2年契約で計約650ドル(約7万8000円)、「6s Plus」が月31ドル(約3700円)で計約750ドル(約9万円)となっている。

■iPad Pro

 新タブレット「iPad Pro」はノートPCに代わる性能を有するとされる。スクリーンは12.9インチで、着脱可能なキーボードと「Apple Pencil」と呼ばれるスタイラスが別売りでつけられる。過去1年間に発売されたノートPCの80%以上よりも高速で動作し、「デスクトップ並みの性能」を誇るという。

 発売は11月で、価格は799ドル(約9万6000円)から。キーボードは169ドル(約2万円)、スタイラスは99ドル(約1万2000円)。

■新型Apple TV

 アップグレードされた「Apple TV」は、音声での検索、タッチ操作対応のリモコン、アプリのオンラインストアを搭載。ストリーミング配信で映画やドラマを見たり、モバイル端末でエンターテインメントを楽しんだりする人々が増えたことに合わせた機能刷新を図り、グーグル(Google)やアマゾン(Amazon)の競合製品や家庭用ゲーム機に挑戦する。

 外部のソフト開発会社に向けた開発キットが配布されており、ネットフリックス(Netflix)やフールー(Hulu)といったストリーミング配信サービスのソフトの初期バージョンも披露された。また、ゲーム開発会社も既にアプリ開発に取りかかっているという。

 搭載される仮想アシスタント機能「Siri」の新バージョンでは、自然な言葉による番組検索が可能で、例えばお笑い番組を検索したり、俳優の名で検索したりできる。

「Apple TV」は10月後半に発売され、価格は149ドル(約1万8000円)から。(c)AFP/Sophie ESTIENNE