【9月8日 AFP】ジンバブエの国立公園で観光客らの人気を集めていたライオンのセシル(Cecil)を殺した、米国人の狩猟愛好家で歯科医師のウォルター・パーマー(Walter Palmer)氏(55)が、数週間に及ぶ沈黙を破って地元紙の取材に応じた。パーマー氏は自分が殺したのが特別なライオンだったとは認識していなかったこと、しばらく身を潜めていたが仕事に復帰することなどを語った。

 パーマー氏に対しては、セシルを殺したことで世界中から非難が殺到。同氏はこのたび、セシルが殺されたことが報じられて以降初めて、地元ミネソタ(Minnesota)州ミネアポリス(Minneapolis)のスター・トリビューン(Star Tribune)紙の取材に応じ、開業している歯科医院を8日から再開する意向を明らかにした。

 同紙が6日夜に報じたベテランハンターのパーマー氏のインタビューによると、同氏を含む狩猟の一行は、追っていたのが有名なライオンでワンゲ国立公園(Hwange National Park)の人気者だったとは思いもよらなかったとしている。一方で、弓矢などを使った7月の狩猟行為は合法的なものだったとの主張は維持した。

 パーマー氏は、裁判所での陳述のためジンバブエに戻るようにとの要請に応じるかどうかについては言明を避けた。また取材に同席した弁護士は、「パーマー氏が何か違法なことをしたとする正式な訴えはない」と付け加えた。

 ジンバブエは米国に対し、この狩猟をめぐる容疑でパーマー氏の身柄引き渡しを要請している。

 パーマー氏はまた、狩猟のために5万ドル(約600万円)を支払ったと自らが話したとする報道は虚偽のものだと主張。しかし実際に払った金額については明かさなかった。

 セシルには、英オックスフォード大学(University of Oxford)の研究プログラムの一環で追跡用の首輪がつけられていたが、パーマー氏は夜間だったのと、たてがみで隠れていたために見えなかったと話している。また、首輪がつけられているライオンを殺すことは違法ではないと訴えた。

 パーマー氏が雇った地元のガイドと、セシルが殺された土地の所有者はジンバブエで起訴されている。当局は、一行がセシルを国立公園の外におびき寄せて殺したとみている。(c)AFP