【9月8日 AFP】ポーランド最長のウィスワ(Vistula)川で、考古学者たちがフィールド調査に励んでいる。干ばつのために水位が記録的な低さとなったおかげで、古代の遺物を発掘することができるからだ。

「大理石や炻器(せっき)のかけら、噴水の一部、窓枠、柱、コンクリートの床板、砲弾などが出ている」と、ワルシャワ大学(Warsaw University)考古学研究所のフーベルト・コバルスキー(Hubert Kowalski)氏は話す。

 考古学者たちは腰まであるゴム長靴をはいて、ウィスワ川の中を探索する。ワルシャワ中心部での水位はわずか40センチと、この200年で最低だ。

 彼らはゴムボートの上から超音波探知機や、堆積物の層を調べることができるさまざまな探査機を使って、何か特別な物はないかと探している。消防署から借りたホースを使って砂や小石の層を除き、彼らのお宝を発掘する。対象物が重すぎると判断した場合は、クレーン車の力を借りることもある。

 通常なら立ち入り禁止とされているブルドーザーまで彼らの探索を手伝っている。

「大半は、1656年にスウェーデンが侵略してきた際に盗もうとした石の彫刻物の破片だ」と、コワルスキー氏は言う。「彼らはこの国から持ち出すことに失敗した。(ボートを浮かべるには)ウィスワ川の水位が低すぎたためだ」