【9月7日 AFP】(写真追加)国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)の活動船「虹の戦士(Rainbow Warrior)」号が30年前ニュージーランドに停泊中に爆破され沈没した事件で、機雷を取り付けたフランス情報機関の元工作員が、6日掲載のインタビューで初めて謝罪した。

 元工作員のジャンリュック・キステ(Jean-Luc Kister)氏は、顔を隠さずに仏ネット新聞「メディアパート(Mediapart)」とのインタビューに応じ、30年後の今こそ、爆破で死亡したグリーンピースのポルトガル人カメラマンの遺族とニュージーランド国民に「遺憾と謝罪の意を示す時だと思った」と述べた。

 事件は1985年7月10日、ニュージーランドのオークランド(Auckland)の港で起きた。「虹の戦士」号は、仏政府がタヒチ(Tahiti)南東のムルロア環礁(Mururoa Atoll)で計画していた核実験の妨害に向かう途中、オークランドに停泊していた。

 仏情報機関「対外治安総局(DGSE)」は、「虹の戦士」号の妨害を阻止するため、民間の平和的抗議船を友好国の領海内で爆破するという前例のない任務を実行。キステ氏は「虹の戦士」号に機雷を取り付ける工作員チームの一員だった。同じチームにはセゴレーヌ・ロワイヤル(Segolene Royal)エコロジー・持続的開発・エネルギー相の弟もいた。

 爆破から2日後、スイス人観光客を装っていた工作員2人がニュージーランド当局に逮捕され、事件にフランス政府が関与していたことが発覚。2か月後に当時のシャルル・エルヌ(Charles Hernu)国防相が引責辞任した。

 インタビュー公開を受け「虹の戦士」号の当時の船長、ピート・ウィルコックス(Pete Willcox)氏は7日、ラジオ・ニュージーランド(Radio New Zealand)に対し、「謝罪は受け入れる。心からのものだと思う」と述べた上で、キステ氏や事件当時に仏大統領だったフランソワ・ミッテラン(Francois Mitterrand)氏ら「爆破作戦を計画・実行した者たち」が「冷血な殺人犯」だという事実は変わらないとコメントした。(c)AFP/Guy JACKSON