【9月3日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)の次期会長選への出馬を表明している鄭夢準(Mong-Joon Chung、チョン・モンジュン)氏は3日、アジア・サッカー連盟(AFC)が会長選最有力候補のミシェル・プラティニ (Michel Platini)氏を支持するために、FIFA規定を侵害していると批判した。

 AFCではサルマン・アル・ハリファ(Shaikh Salman bin Ebrahim Al Khalifa)会長が公然とプラティニ氏を支持している。

 鄭氏はAFCが韓国とヨルダンを除く同連盟のメンバーほぼすべてに対し、手紙を「一方的に」送りつけていると主張している。

 次期会長選には、ヨルダンのアリ・ビン・アル・フセイン(Ali Bin Al Hussein)王子も立候補している。

 鄭氏によると、手紙は同じ文面の書簡となっており、内容はAFCが欧州サッカー連盟(UEFA)の会長を務めるプラティニ氏の支持を訴えるもので、FIFAの事務局長にも送付されたとしている。

 鄭氏は書簡の内容について、「われわれは、(各連盟の名前が)支持する候補者をMP氏に一本化することを願っています。そして、われわれはFIFAの次期会長にほかの候補者を推薦するいかなる通知書にも署名していません」と記述されていると明かした。

 一方、アフリカサッカー連盟(CAF)の職員も、同大陸の各国メンバーに対して同じような書簡を配布している。しかし、鄭氏によれば、CAFはその後、状況を是正する措置を取ったとしている。

 FIFA会長選の投票権を持つ全209協会のうち、AFCは46協会、CAFは54協会が加盟している。

 鄭氏は、「会長選が極めて公平さに欠けているのは明らかだ」とし、各連盟が候補者を支持する権利に直接的な影響を与えようとするような行為は、FIFAの倫理規定に抵触するものだと主張している。

 鄭氏はまた、AFC会長のサルマン氏とUEFA会長のプラティニ氏がそれぞれの地位を利用し、基本原則を破って選挙戦に影響を与えようとしていると強調している。

 先月31日には、鄭氏側がFIFAの特別選挙委員会と倫理委員会に対して公式書簡を送り、早急に事態の調査に乗り出し、迅速な是正処置を要請している。(c)AFP