【9月2日 AFP】米国人の4人に3人は、心臓の年齢が実際の年齢より高いとの調査報告書が1日、発表された。心臓の「老化」は、心臓病、脳卒中、早死などのリスクを上昇させるという。

 米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)は、報告書「バイタルサインズ(Vital Signs)」のなかで、30~74歳の成人の大半について、予測される心臓年齢が「実年齢より著しく高くなっている」ことを説明した。

 この報告書でCDCの研究チームは、心臓年齢が実年齢より高い30~74歳の成人が6900万人近くに上ることを明らかにしている。その上で「これは、米国の上位130の大都市に暮らす人口の合計にほぼ匹敵する数だ」と指摘した。心臓病は、米国の死亡および重病の原因の第1位となっている。

 報告書によると、成人男性の予測される平均心臓年齢は、実年齢より約8歳高く、成人女性では同5.4歳だった。

 CDCは自身の心臓年齢を判定できるオンラインツール(www.cdc.gov/heartdisease/heartage.htm)を提供している。判定は、体重、喫煙、糖尿病、高血圧などの要素に基づくものとなっている。

 CDCは、今回の報告書とオンラインツールの公開について、心臓の健康に関する人々の意識を高め、手遅れにならないうちに予防対策を講じるよう働きかけることを目的としている。報告書では「心臓年齢の概念を作成した目的は、心臓発作や脳卒中による自身の死亡リスクをより効率的に人々に伝え、そのリスクを減らすためにできることを指摘するためだ」と説明されている。

 専門家らによると、健康的な体重の維持、血圧の管理、禁煙、十分な運動、正しい食生活などが、心臓病を予防するための最善の方法だという。(c)AFP