【8月31日 AFP】エジプトの裁判所は29日、中東の衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)のジャーナリスト3人に対し、「虚偽」の報道でエジプトに害を与えたとして禁錮3年を言い渡した。国際社会には非難の声が広がっている。

 3人はアルジャジーラに勤務するカナダ系エジプト人のモハメド・ファデル・ファフミ(Mohamed Fadel Fahmy)氏、エジプト人のバヘル・モハメド(Baher Mohamed)氏、オーストラリア人のピーター・グレステ(Peter Greste)氏。ファフミ氏とモハメド氏は出廷したが、国外退去処分を受けて既に帰国したグレステ氏は出廷せず、被告人不在のまま判決が言い渡された。

 3人は2013年12月、軍がムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)大統領(当時)を解任しモルシ氏支持者らによる抗議デモを武力鎮圧してから間もなく、身柄を拘束された。アルジャジーラが拠点を置くカタールは当時モルシ氏と、出身母体で非合法化されたイスラム組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」を支持していた。

 3人は同胞団を支援した罪に問われ、2014年6月の裁判で禁錮7~10年を言い渡されたが、エジプト最高裁が証拠不十分として判決を破棄し、審理の差し戻しを命じていた。(c)AFP/Haitham El-Tabei