【8月30日 AFP】フランスやモナコの高級ホテルでアラブ諸国の裕福な宿泊客になりすまし、客室の金庫を盗んでいた2人組の男が逮捕された。犯行の小道具は、工具ののみと聴診器だったという。警察が29日、明らかにした。

 事件はモナコからニース(Nice)、パリ(Paris)郊外まで、フランス国内各地に点在する高級ホテルで発生。男らはアラブ諸国の裕福な宿泊客の客室番号を調べ、ホテルのフロントに「鍵を紛失した」とうそをついていた。その上で、聴診器で客室内の音を聞き、誰もいないことを確認すると、部屋に入りのみを使って客室に設置されている金庫を壁から取り外し、スーツケースに入れて冷静に立ち去るという犯行を繰り返していた。

 しかし今月24日、これまでの犯行で防犯カメラが捉えた映像と同一人物と特定され、男らは中部サンテティエンヌ(Saint-Etienne)のホテルで遂に逮捕された。年齢は56歳と31歳だった。

 仏RTLラジオによると、警察は男らが8万ユーロ(約1100万円)相当の宝飾品や高級衣料品、アラブ諸国などの外貨を所持しているのを発見。ホテルのカードキー20枚と聴診器、ハンマー、のみも併せて発見した。(c)AFP