【8月29日 AFP】第15回世界陸上北京大会(15th IAAF World Championships in Athletics Beijing)は29日、男子50キロメートル競歩決勝が行われ、スロバキアのマテイ・トス(Matej Toth)が優勝を飾った。

 トスはスロバキア国旗を手に、3時間40分32秒で「鳥の巣(Bird's Nest)」こと北京国家体育場(Beijing National Stadium)のフィニッシュラインを切り、母国に史上初となる世界選手権の金メダルをもたらした。

 優勝候補に挙がっていたトスはレース中盤にトイレ休憩を挟んだが、その「ピットストップ」の後でも余裕が持てるほどのリードを保ち、2位に入ったジャレッド・タレント(Jared Tallent、オーストラリア)に2分近い差(3時間42分17秒)をつける圧勝だった。

 本業がジャーナリストのトスは、レースが後半に入ると帽子を取りスピードを上げ、30キロを迎えたところでトイレの小屋に入り込んだ。

 トスは「25秒くらいロスしたかもしれませんが、楽になりました。心拍が整いましたし、スロバキアの小さな応援団が声援を送ってくれたことも力になりました」

 3位には、3時間42分55秒で谷井孝行(Takayuki Tanii)が入り、日本勢が今大会初のメダルを獲得している。また、トスに次いで今季世界ランク2位につけていた荒井広宙(Hirooki Arai)が4位に入っている。(c)AFP