【8月25日 AFP】オーストラリアの元ラグビー選手で、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)に転向したジャリード・ヘイン(Jarryd Hayne)は、所属しているサンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)のプレシーズンで素晴らしいパフォーマンスを披露し、ロスター入りに向けて大きなステップを踏んている。

 27歳のヘインは、NFLでキャリアを始めるという無謀な夢を追い求めてラグビー界を去ると、今年3月にはフォーティーナイナーズと契約し、練習キャンプへの参加資格を勝ち取っていた。

 1年目のヘインがフォーティーナイナーズのロスター53人に入ると予想する人は、ほとんどいなかった。しかし、プレシーズンで素晴らしい活躍をみせたへインは、レギュラーシーズンの選手登録に大きく近づいている。

 ヘインは先週行われたヒューストン・テキサンズ(Houston Texans)とのプレシーズンゲームで初めて出場し、53ヤードのランを記録した。

 そして本拠地デビューを果たした23日のダラス・カウボーイズ(Dallas Cowboys)戦では俊足をアピールし、34ヤードのパントリターンをはじめ、27ヤードと23ヤードのランも記録する活躍をみせた。

 フォーティーナイナーズのジム・トムスラ(Jim Tomsula)ヘッドコーチ(HC)は、ヘインを取り巻くマスコミの騒ぎに辟易しているが、元ラグビー選手である同選手を最後のロスターから外すのは難しいと認め、「彼が絶好調なのは明白だ。彼は確実に、素晴らしい先例になろうとしている」と語った。

「その物語だけでもすごいことだ。彼はアメフトで一度もプレーしたことがないのに、NFLのチームで53人のロスター候補に挙げられている。アメフト未経験でありながら、すごいことだ」

「そのことだけで彼を物語っている。彼は良く知っている世界を離れる勇気を持っていて、実際にそこから去り、NFLの世界に足を踏み入れた。私からすれば本当に特別なことだ」