高速列車で発砲の男にシリア渡航歴、取り押さえたのは米軍兵士ら
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【8月23日 AFP】オランダ・アムステルダム(Amsterdam)発、仏パリ(Paris)行きの国際高速列車「タリス(Thalys)」の車内で男が銃を発砲し、乗客に取り押さえられた事件で、捜査当局は23日、男はモロッコ国籍のアイユーブ・ハッザーニ(Ayoub El Khazzani)容疑者(25)でシリアへの渡航歴があり、イスラム過激派として情報機関にも知られていた人物だと発表した。
スペインのテロ対策当局筋によると、ハッザーニ容疑者は昨年まで7年間、スペインに住んでいた。ベルギーにも短期間住んでいたことがあり、フランスからシリアに渡航したこともあった。
ソーシャルメディアには、21日に車内で発砲しカッターを所持したハッザーニ容疑者が乗客に取り押さえられた後、後ろ手に縛られ列車の床に倒された写真が掲載された。
ハッザーニ容疑者を取り押さえ英雄と称賛されている3人の米国人は、休暇を利用して欧州旅行中だった20代前半の米兵2人と友人の大学生と判明した。このうちハッザーニ容疑者に最初に飛びかかった23歳の空軍兵士、スペンサー・ストーン(Spencer Stone)さんは、同容疑者にカッターで切りつけられ首と手を負傷した。
また、62歳の英国人男性もハッザーニ容疑者の拘束に協力した。
このほか、フランスのベルナール・カズヌーブ(Bernard Cazeneuve)内相によると、列車内のトイレでカラシニコフ(Kalashnikov)銃を所持していたハッザーニ容疑者を最初に発見したのはフランス人男性だが、身元は分かっていない。(c)AFP