【8月22日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は21日、イラク北部での米軍主導の空爆で、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」のナンバー2を殺害したと発表した。

 米国家安全保障会議(National Security CouncilNSC)は、死亡したのはISのファディル・アフマド・ハヤリ(Fadhil Ahmad al-Hayali)容疑者であると確認した。同容疑者は、別名ハジ・ムタズ(Haji Mutaz)としても知られており、同組織最高指導者のアブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)容疑者の副官だという。

 米国防当局者らは匿名を条件に昨年12月、米軍主導の空爆により、同容疑者のもう一つの別名であるアブムスリム・トルクマニ(Abu Muslim al-Turkmani)が他のIS幹部とともに死亡したと述べたが、米軍は今回、今月18日に、ハヤリ容疑者を、ISのメディア担当者アブ・アブドゥラ(Abu Abdullah)容疑者とともに、イラクのモスル(Mosul)近郊での車両に対する攻撃で殺害したと発表した。

 ホワイトハウスは、ハヤリ容疑者がISの諮問評議会のメンバーであり、イラクとシリア間で大量の武器や爆発物、車両、人員などの移動を仕切っていた主要人物でもあったと説明。「同容疑者は、ISIL(ISIL、ISの別名『イラク・レバントのイスラム国(Islamic State of Iraq and the Levant)』の略称)のイラクとシリア2か国における作戦を支援し、イラクにおいては昨年6月のモスル制圧を含め、過去2年間にわたり作戦の責任者を務めていた」と述べた。

 ハヤリ容疑者は、他のIS幹部らと同様、サダム・フセイン(Saddam Hussein)独裁時代のイラク軍人とされ、その後は国際テロ組織「アルカイダ(Al-Qaeda)」のイラク支部に属していたとされている。(c)AFP