【8月19日 AFP】欧州対外国境管理協力機関(フロンテックス、Frontex)は18日、今年7月に欧州連合(EU)入りした難民や移民の数が、前月に更新されたばかりの記録を大きく塗り替える10万7500人に上ったと発表した。移民数の劇的な増加に伴い、EUが人道的危機に直面している様子が浮き彫りになっている。

 フロンテックスによると、6月の難民らの数は7万人で、先月はそれをはるかに上回った。また1~7月の7か月間でみると、前年同期の12万3500人から34万人近くに増加した。フロンテックスのファブリス・レッジェリ(Fabrice Leggeri)代表は声明で、「これは欧州にとっての緊急事態だ。EU境界線で多数の移民を受け入れている国の当局を、EU全加盟国が協力して支援する必要がある」と指摘した。

 入国を希望する難民が最も多いのは、欧州最大の経済大国ドイツだ。昨年EU入りした移民のうち、3人に1人がドイツに亡命申請を出している。報道によると同国は、今年の亡命希望者が75万人に上るという見通しを示しているという。(c)AFP/Nina LARSON