【8月14日 AFP】米国の子どもたちが9月の新学期に向けて準備を始める中、彼らが家に持ち帰った宿題が「家族のストレス」を増加させていることが、新たな研究によって明らかにされた。

 米家族療法専門誌「American Journal of Family Therapy」に掲載された研究論文は、米ロードアイランド(Rhode Island)州在住で幼稚園児から高校生までの子どもを持ち、英語またはスペイン語を話す親1173人を対象に、子どもたちの宿題が家庭に与える影響を調べたもの。特に全米教育協会(National Education AssociationNEA)が2006年に設けた宿題に関する指針「10分間ルール」に注目した。

 「10分間ルール」では、子どもたちが1日に宿題に費やす時間について学年に10分をかけた時間が適当としている。つまり、1年生の場合は1日10分、7年生(中1に相当)は70分、12年生(高3に相当)は120分が宿題にあてる時間となる。

 しかし論文によると、初等教育機関の生徒たちは実際には「10分間ルール」が推奨する時間の3倍の時間を宿題に費やしていた。論文は「宿題の量が増えれば家族の負担も増え、親が宿題を手伝える能力も減少する」としている。

 結論として、論文はより適切な「10分間ルール」の適用を勧めるとともに、宿題を手伝う親たちに家庭教師としてではなく助言者として子どもたちを支援するよう求めている。(c)AFP