【8月17日 AFP】インターネットが登場する以前、ポルノファンは雑誌をコレクションしていた。今、ロンドン(London)にある会社が、死亡した身内が残したコレクションを処分するのを手伝ってくれる。もちろん、秘密裏にだ。

 例えば、あなたの父親が死亡して、戸棚に隠されたポルノコレクションを見つけたとする。きまり悪くて、母親に話したり、ゴミ箱に捨てたりできない?そんな時は「Webuyanyporn(私たちはどんなポルノも購入する)」に電話を。こうした気まずい状況を解決してくれる9か月前に設立された会社だ。

「今、ある特定の世代の男性が人生の最期を迎えようとしていて、私たちは1970年代から80年代にかけてのプレイボーイ(Playboy)やペントハウス(Penthouse)といった成人向け雑誌と遭遇することが多い」と同社のオーナー、デーブ氏(55)は、名字の使用を控えることを条件にAFPに語った。「屋根裏部屋や物置小屋、ベッドの下に隠された多くのポルノがある。ポルノはどこにでもある」

 不要なポルノを見つけた場合、デーブ氏に電話すれば、目立たないバンで家に来て、雑誌やVHSビデオテープ、ポスターを持って行ってくれる。そればかりかお金を支払ってくれる時さえある。

 こうして回収したポルノは、シュレッダーで処分されるときもあれば、ロンドン北部のイズリントン(Islington)にある、「一風変わった雑誌やポルノ雑誌のコレクターのため」の書店「ラムブックス(Ram Books)」で販売されるときもある。

 便利なサービスを提供し利益も上げているデーブ氏によると、Webuyanypornは、インターネットが登場する前の、ほとんどのポルノが今ほどあからさまではなかった時代を思い出させるという。

「今では、スマートフォンを操作すれば、最も刺激の強いポルノを見ることができる。ポルノの神秘性や驚き、魅惑的な力は壊されてしまった」とデーブ氏は語った。(c)AFP/Alfons LUNA