【8月12日 AFP】英最大規模のビールの祭典「グレート・ブリティッシュ・ビア・フェスティバル(Great British Beer Festival)」が11日に開幕し、ビール愛好家たちが祝杯をあげた。同イベントは5日間にわたり開催される。

 現在、英国内のビール醸造所は、過去50年間で最多の1285か所となっている。同イベントでビールを提供している醸造所の数は325に上り、会場となっているロンドン(London)のオリンピア(Olympia)展示場は、世界最大のパブに変身した。

 過去5年の間、英国の伝統的なビールであるリアルエールは見事に復活した。この時期、同国では小規模な醸造所が数多く立ち上がり、都会の流行に敏感な人々はこれら手造りビールに飛びついた。

 消費者団体「カムラ(CAMRACampaign for Real Ale)」主催のイベントには、期間中、ビール愛好家約5万5000人の来場が見込まれている。

 来場者は、伝統的な原料を使用し、たるの中で熟成されるビールを楽しむことができる。これらは、殺菌され、炭酸ガスで泡立たせた一般の製品とは一味ちがう。その種類は約900に及び、会場では、ビールの専門家らが、経験豊かなビール愛好家からビール初心者まで、多種多様なスタイルと風味について案内する。

 英国以外からは、ドイツ、ベルギー、チェコ共和国といった欧州を代表するビール大国の製品も見られ、またジャマイカ、日本、アイスランド、イタリアなどからも出品がある。

 来場者は、1パイント(568ml)、1/2パイント、1/3パイントのグラスを選ぶことができ、1パイント全部をがぶ飲みしないでも、幅広い種類が楽しめるようになっている。リンゴ酒や西洋梨から作るペリー酒なども楽しめるという。

 今年は、ウェールズ(Wales)地方ニューポート(Newport)にある創業3年の醸造所「タイニー・レベル(Tiny Rebel)」のビタービール、「Cwtch」が英国最優秀ビールの座を獲得した。(c)AFP/Robin MILLARD