【8月11日 AFP】恋愛市場でもテクノロジーが幅を利かせている米国では、中年の不倫カップルから、バーで口説くのなんて変人だけだと思っている若者まで、星の数ほどの人がインターネット上で「出会い」を見つけている。

 これは、時に「パーティーの都」と呼ばれ、既婚者よりも独身者の方が多く、気軽にパートナーを見つけてセックスを楽しむことができるとすら言われる米東海岸ニューヨーク(New York)のニューヨーカーたちにとっても同じだ。

 彼らの多くは、四六時中スマートフォンを眺め、仕事から食事まで何でもインターネットで手に入れる。恋愛だって例外ではない。華やかなデートサイトに登録する寂しがり屋の目の前には、永遠の愛の誓いから一夜限りの倒錯的な性愛まですべてが、クリック一つでぶら下がっているのだ。

 この街に住むコスタリカ出身の大学院生、アンドレア・モラレスさん(25)は、オンラインデートについて、以前は「最後の手段」しか残されてない人々のための駆け込み寺と思っていた。しかしニューヨークに来てみると「ここでは大勢の人にそんなの超普通だって言われた」という。

「最初こそ違和感を感じたけど、確かに友達以外で新しい人と出会うのは本当に難しい」──そう語る彼女は、出会い系アプリ「ティンダー(Tinder)」と出会い系サイト「OKキューピッド(OkCupid)」に登録し、週3回のペースでデートをすることになった。

 最近のガールフレンドもインターネットで出会い、7か月間付き合ったという。そして「本当にひどい経験はまだない。でも、同性愛者の友人以外は大体みんな怖い体験をしてる。気味悪い男の人っていうのはそこら辺にいるから」とコメントする。

 友人グループの結束は固いし、仕事場の関係はリスクが大きすぎる、ましてやバーでのナンパは怪しまれるかすぐに忘れ去られてしまう──このような環境では、オンラインデートがとりわけ魅力的に見えるのだろう。