【8月9日 AFP】第16回世界水泳選手権(16th FINA World Championships)は8日、ロシアのカザニ(Kazan)で競泳女子50メートル自由形の予選に10歳のバーレーン代表アルザイン・タレク(Alzain Tareq)が出場し、自己ベストを記録して1組の3位に入った。出場113選手中では105位に終わっている。

 タレクは、7日に行われた50メートルバタフライの予選に出場し、64選手中最下位となったものの、会場を大いに沸かせた。

 大会史上最年少の10歳でバーレーン代表に選出されたタレクは、8日に行われた50メートル自由形の予選で、35秒78の自己ベストを出した。

 トップタイムで予選を通過したケイト・キャンベル(Cate Campbell、オーストラリア)とは11秒以上を離されたタレクだが、ミッシー・フランクリン(Missy Franklin、米国)やサラ・ショーストレム(Sarah Sjostrom、スウェーデン)といった憧れの選手と同じ舞台に立てただけで幸せだという。

「目標タイムには届かなかったけど、自己ベストを更新できたので、とてもうれしいです」

 新品のピンク色の水着に身を包んだタレクは、7日にフランクリンと同じレーンでウオームダウンを行えたことが、一番の思い出になったと話している。

 タレクは、他選手やメディアの注目の的になっており、「昨日また数人が話しかけてきて、写真を撮ったり、応援したりしてくれました」と明かした。

 また、フランクリンやショーストレム、オーストラリアのブロンテ・キャンベル(Bronte Campbell)とケイトの姉妹に会えたことに歓喜し、「彼女たちの写真を携帯で撮りました。家に帰ったらプリントアウトしたいと思います」とコメントしている。

「ここで泳げたことは最高です。サラ(ショーストレム)に会えて本当に楽しかった。母は来ていないので、父だけですが、自己ベストを更新してほしがっていたので、彼は満足でしょう」

 競泳では五輪、世界選手権共に年齢制限はないため、タレクが来年のリオデジャネイロ五輪に出場することは可能だが、標準記録に10秒近く及ばないため、実際に出場する可能性は低い。(c)AFP/Ryland JAMES