【8月3日 AFP】世界反ドーピング機関(WADA)は2日、陸上界の大スキャンダルに発展しかねない新たな大量ドーピング疑惑について、「とても驚いている」とコメントした。

 WADAのクレイグ・リーディー(Craig Reedie)会長は、今回の疑惑が清廉潔白に努めてきたアスリートの「根幹を揺るがす」との見解を示している。

 ドイツ公共放送連盟(ARD)と英紙サンデータイムズ(Sunday Times)は、国際陸上競技連盟(IAAF)が持っていた選手5000人分、計1万2000件の血液検査の結果をリークし、ドーピングの規模が「桁外れ」だったと伝えた。

 国際オリンピック委員会(IOC)の総会に出席していたリーディー会長は、ドーピングに関与した疑惑が持たれている選手の数と、血液ドーピングが広範囲にわたって行われた可能性があることについて、ショックを受けていると明かした。

「晴天のへきれきであり、あまりにも多くの人物が疑惑に関与している」

 第15回世界陸上北京大会(15th IAAF World Championships in Athletics Beijing)の開幕を3週間後に控え、ARDが放送した番組では、ロシアとケニアの選手が大きく取り上げられていた。

 リーディー会長は、「ARDの番組によって今回浮上した新たな疑惑は、潔白な世界中のアスリートの根幹を揺るがす可能性があり、WADAはとても混乱している」と語った。