【8月3日 AFP】(一部更新)ジンバブエの国立公園で観光客の人気を集めていたライオンの「セシル(Cecil)」が殺された問題で、同国ハラレ(Harare)州当局は2日、別の米国人の狩猟愛好家も無許可でライオンを殺していた疑いがあると発表した。

 ジンバブエ政府の声明によると、セシルが殺された後、違法な狩猟の取り締まりを実施し、狩猟旅行を主催していたヘッドマン・シバンダ(Headman Sibanda)容疑者を逮捕した。同容疑者の顧客に米ペンシルベニア(Pennsylvania)州出身のジャン・カスミール・シエスキ(Jan Casmir Sieski)氏という米国人がおり、今年4月にジンバブエを旅行して、シバンダ容疑者が所有する農場で狩猟を行ったという。

 一方、ジンバブエ国立公園・野生動物保護庁(Zimbabwe Parks and Wildlife Management Authority)は1日、国内最大の鳥獣保護区でセシルが生息していたワンゲ国立公園(Hwange National Park)周辺での狩猟について規制を設定したと発表した。

■「ジェリコ」の死は誤報

 セシルの死をめぐっては、野生動物保護団体ジンバブエ・コンサベーション・タスク・フォース(Zimbabwe Conservation Task ForceZCTF)が、セシルの兄弟でセシルの子どもたちを世話していたライオン「ジェリコ(Jericho)」も1日に殺されたとの情報を、交流サイト(SNS)「フェイスブック(Facebook)」に投稿。世界中の動物愛好家にショックを与えた。

 ただ、ジンバブエ国立公園・野生動物保護庁は2日、これを否定。「ジェリコの名で知られているライオンは今も生きており、研究プログラムの下で観察を続けている」と発表した。ZCTFもその後、「個体確認のミス」だったとして先の投稿内容を取り消した。(c)AFP/Fanuel JONGWE