【8月1日 AFP】ジンバブエ政府当局は7月31日、同国の国立公園で観光客らの人気を集めていたライオンのセシル(Cecil)を公園外に餌でおびき寄せ、弓矢などで殺した米国人の狩猟愛好家で歯科医師のウォルター・パーマー(Walter Palmer)氏の身柄引き渡しを要請した。

 パーマー氏は先月初め、5万5000ドル(約680万円)を支払い、ジンバブエ西部のワンゲ国立公園(Hwange National Park)の外で「セシル」を弓矢などを使用して撃ち殺した。その後パーマー氏はセシルの死骸と記念写真を撮影していた。

 際立つ黒いたてがみを持っていたセシルには、英オックスフォード大学(Oxford university)の研究対象として追跡用の首輪がつけられていた。

 現在、セシルが殺された問題について米当局からも捜査されているパーマー氏は、セシルを殺したことを謝罪しており、「違法な狩猟防止を怠った罪」で既にジンバブエで起訴されている現地ガイドのセオ・ブロンコスト(Theo Bronkhorst)被告に狩猟が合法だと誤解させられたと説明した。

 ジンバブエのオッパ・ムチングリ(Oppah Muchinguri)環境相は同国首都ハラレ(Harare)で記者団に対し、「現在、米当局にパーマー氏のジンバブエへの引き渡しを求めている。同氏の違法行為に対する責任は追及されるだろう」と述べた。(c)AFP/Reagan MASHAVAVE