【7月30日 AFP】イングランドサッカー協会(FA)のグレッグ・ダイク(Greg Dyke)会長は29日、国際サッカー連盟(FIFA)の次期会長選に立候補したミシェル・プラティニ(Michel Platini)氏を支持する意向を表明した。

 欧州サッカー連盟(UEFA)の会長を務めるプラティニ氏は同日、一連の汚職問題で辞任に追い込まれたFIFAのジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)現会長の後任として、次期会長選に出馬することを正式に表明し、組織の信頼回復に努める決意を示した。

 これまでFIFAの現体制を強く批判していたダイク会長は、ブラッター氏の後継者として最有力候補に挙げられているプラティニ氏に対し、いち早く支持を表明している。

「ミシェル・プラティニ氏の立候補を支持する。われわれは彼と友好関係を築いており、これまでの歴史で最も困難な時期を迎えているFIFAの新しい指導者になるために、彼が世界中から必要なサポートを受けられることを期待している」

「プラティニ氏のマニフェストはまだ見ていないが、彼なら現在行われている改革を全面的に推し進めてくれると信じている」

「プラティニ氏は、イングランドサッカー界に協力的な姿勢を示している。昨年の秋にはセントジョージズ・パーク(St. George's Park)を訪れ、強豪クラブを擁するプレミアリーグがあり、素晴らしいファンがいるこの国について、じっくり話し合った」

「われわれはこれからも彼と議論を続けていく。イングランド出身の選手が減少していることについては、彼も危惧している」

 その一方でダイク会長は、現役時代にイタリア・セリエAのユベントス(Juventus)などでプレーし、フランス代表のスター選手として活躍したプラティニ氏に対し、会長に就任すれば、FIFAを改革するための困難な仕事が山積していると警告している。

 プラティニ氏は、招致にまつわる不正問題が取りざたされている2022年のW杯カタール大会(2022 World Cup)を支持しており、同地での冬季開催が承認されたことについても、ブラッター氏とは足並みをそろえている。

 ダイク会長は、「これから何人も候補者が現れ、強固で健全な討論が行われることになるだろう」と語った。

「汚職にまみれた組織で指導者になることが、どれほど困難を極めるのか。甘く考えてはならない。FIFAは組織全体で見直しを図り、抜本的に改革すべきだ」

「FAの副会長を務めるデヴィッド・ギル(David Gill)氏も、新たにFIFAの理事に任命された。改革のプロセスは世界レベルで監視され、積極的な変化がもたらされることだろう」

(c)AFP