【7月27日 AFP】キューバのサンティアゴデクーバ(Santiago de Cuba)で26日、米国との国交回復後としては初めて、フィデル・カストロ(Fidel Castro)前国家評議会議長が62年前に行った最初の武装蜂起の記念式典が行われた。

 カストロ前議長は1953年7月26日、サンティアゴデクーバのモンカダ兵舎(Moncada Barracks)を襲撃した。この襲撃は軍事的には失敗してカストロ前議長は投獄されたが、1959年のフルヘンシオ・バティスタ(Fulgencio Batista)独裁政権の打倒につながるキューバ革命の出発点とみなされている。

 記念式典にはカストロ前議長の弟ラウル・カストロ(Raul Castro)現国家評議会議長の他、国の指導層の約1万人とその招待客が出席した。現在88歳のカストロ前議長は出席しなかった。

 式典でキューバ共産党ナンバー2のホセ・ラモン・マチャド・ベントゥーラ(Jose Ramon Machado Ventura)国家評議会第1副議長は「前途には(米国とキューバの)関係正常化に向けた長く複雑な道が横たわっている」と述べ、米国の対キューバ禁輸措置の全面解除とグアンタナモ(Guantanamo)にある米海軍基地の返還を呼び掛けた。

 カストロ前議長の反米演説、とりわけモンカダ兵営襲撃記念日の演説は長いことで知られていたが、それとは対照的にマチャド・ベントゥーラ氏は短時間で演説を終えた。(c)AFP/Rigoberto DIAZ