【7月19日 AFP】ギリシャの首都アテネ(Athens)近郊と南部ペロポネソス(Peloponnese)半島で17日に発生した大規模な山火事は、消火活動の結果、18日に鎮火した。ただ、非番の警察官1人が火に巻き込まれて焼死した。

 遺体はアテネ近郊のカレアス(Kareas)で発見され、警察の発表で身元は同日から行方不明になっていた警察官(47)と判明した。妻によると、警察官は当時勤務時間外で、散歩に出たまま帰宅していなかったという。

 消防当局の発表によると、アテネ北東郊外の山火事について男2人が失火の疑いで拘束された。2人はギリシャ人(67)とブルガリア人(58)で、蜂蜜を採取しようとミツバチの巣を煙でいぶすために火を付けたとみられている。

 一方、公営放送ERTテレビによると、ペロポネソス半島南東部の山火事では住宅35棟が焼け、農地にも被害が出た。

 消防当局は、17日にはギリシャ各地で80件近い山火事が発生したと発表。これを受けて政府は欧州連合(EU)に支援を要請し、フランス内務省が消防飛行機2機と偵察機1機の派遣を表明した。

 ギリシャでは18日にも2つの島と同国中部で新たに山火事が発生した。当局は、強風のため当面は山火事の危険が高い状態が続くと警告している。(c)AFP