マレーシア機撃墜1年、親露派指導者を遺族が提訴
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【7月17日 AFP】ウクライナ東部でマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH17便が撃墜され乗客乗員298人全員が死亡した事件で、遺族が親ロシア派指導者を相手取り、総額約9億ドル(約1120億円)の賠償を求める訴訟を米シカゴ(Chicago)の裁判所に起こした。
MH17便は昨年7月17日、ウクライナ東部の親ロシア派支配地域上空で撃墜された。
犠牲者のうち17人の遺族が航空関連訴訟が専門の米法律事務所を通じて15日に起こした訴訟は、事件当時、ウクライナからの独立を一方的に宣言した「ドネツク人民共和国(Donetsk People's Republic)」の防衛相を自称していたイーゴリ・ストレルコフ(Igor Strelkov、本名イーゴリ・ギルキン、Igor Girkin)氏が、ロシア政府の「代理権もしくは表見上の権限」を行使したと主張。同氏に対し、原告の遺族1人あたり5000万ドル(約62億円)、または全員で8億5000万ドル(約1050億円)の賠償を求めている。
ストレルコフ氏はロシア連邦保安局(FSB)の元職員を自称しており、昨年4月までウクライナの親ロシア派武装勢力を率いていた。現在はロシアで生活している。(c)AFP/Anna SMOLCHENKO、Stephen DOCKERY