【7月16日 AFP】米国の五輪金メダリスト、ケイトリン・ジェンナー(Caitlyn Jenner)さん(65)が15日、トランスジェンダー(性別越境者)であることを公表してから初めて公の場に姿を現し、トランスジェンダーの人々の受け入れを切々と呼び掛けた。

 改名前の「ブルース・ジェンナー(Bruce Jenner)」時代に1976年モントリオール五輪の十種競技で金メダルを獲得したジェンナーさんはこの日、全米でテレビ中継されたスポーツ賞「ESPY賞(ESPY Awards)」の授賞式で、アーサー・アッシュ・カリッジ賞(Arthur Ashe Courage Award)を受賞。

 エレガントなぴったりとした白いドレスを着て、ウエーブのかかった髪を肩まで伸ばしたジェンナーさんは壇上で、「私のことをばかにしたり、からかったり、私の意図に疑問をもったりしたいのなら、どうぞご自由に──私は耐えられるから」「でも、自分自身を受け入れようとしている大勢の子どもたちは、耐えることを強いられるべきじゃない」と語り、大きな拍手を浴びた。

 だが、3時間に及んだゴールデンタイムの放送の間、ツイッター(Twitter)では、五輪選手からリアリティー番組「カーダシアン家のお騒がせセレブライフ(Keeping Up With The Kardashians)」で芸能界の人気者に転身したジェンナーさんが、金メダル獲得から40年後に「勇気を称える賞」を受賞した理由を疑問視する投稿が相次いだ。

 多くの人々は、脳腫瘍を患いながら大学バスケットボールの試合に出場する夢をかなえ、今年4月に19歳の若さで死去したローレン・ヒル(Lauren Hill)さんのほうが、同賞にはふさわしいと考えていた。ヒルさんには「ベスト・モーメント賞」が授与された。(c)AFP