【7月16日 AFP】米特殊部隊がシリアで、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の最大の資金提供者とされる人物の家宅捜査を行った際に押収したイラクの工芸品数百点が15日、イラクに返還された。

 イラクの国立博物館で開催された返還の記念式典には、アディル・ファヒド・シルシャブ(Adel Shirshab)遺跡・観光相や米国のスチュアート・ジョーンズ(Stuart Jones)駐イラク大使らが出席した。

 同博物館は、最近再開された博物館のうちの一つ。メインホールであるアッシリアの展示室には、硬貨や小像、宝飾品など、返還された工芸品のうち、小さなものが並べられた。

 これらの工芸品は、米特殊部隊が5月15日にシリアで急襲作戦を実施した際に押収された。この作戦では、IS最大の資金提供者とされるISの幹部、アブ・サヤフ(Abu Sayyaf)容疑者が殺害されている。

 同博物館の展示部長は、返還された工芸品の闇価格を推定することはできないが、これらはISの財源として多大な貢献をしただろうと語っている。(c)AFP