【7月16日 AFP】2015ツール・ド・フランス(2015 Tour de France)は15日、第11ステージ(ポーからコトレ - ヴァレー・ド・サン・サヴァン、188キロメートル)が行われ、2014年大会で山岳賞(マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ)を獲得したティンコフ・サクソ(Tinkoff-Saxo)のラファル・マイカ(Rafal Majka、ポーランド)がステージ優勝を果たした。

 マイカは終盤に独走態勢を築いて勝利を飾ると、チーム・キャノンデール・ガーミン(Team Cannondale-Garmin)のダニエル・マーティン(Daniel Martin、アイルランド)を1分差の2位、ボーラ・アルゴン18(Bora Argon 18)のエマヌエル・ブッフマン(Emmanuel Buchmann、ドイツ)を1分23秒差の3位に抑えた。

 現在の総合首位でスカイ(Sky Pro Cycling)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)は、トップから5分以上遅れとなる9位でステージを終えたものの、イエロージャージー(マイヨ・ジョーヌ)を守った。

 総合順位に変動はなく、トップから2分52秒差の2位にはBMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のティジェイ・ヴァン・ガーデレン(Tejay Van Garderen、米国)、同3分9秒差の3位にはモビスター・チーム(Movistar Team)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)がつけている。

 2014年大会で山岳ステージ2勝を挙げ、山岳賞王者に贈られるマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュを獲得したマイカは、今回が通算3回目のステージ優勝となった。

 この日のレース序盤に、8人の逃げ集団に入っていたマイカは、残り50キロメートル付近の超級ツールマレー峠(Col du Tourmalet)でアタックを仕掛けると、後続の追随を許さなかった。

 レース序盤に逃げ集団から約4分遅れとなり、その差を自力で縮めたマーティンは、ツールマレー峠でも遅れたものの、力強い挽回をみせてMTNクベカ(MTN-Qhubeka)のセルジュ・パウエル(Serge Pauwels、ベルギー)をかわし、2位まで浮上した。

 一方、パウエルはゴール直前に立ちはだかる短い3級峠で完全に遅れ、ブッフマンにも抜かされてしまった。

 フルームがライバルに圧倒的な強さをみせつけた前日の第10ステージに比べ、この日は最後の6.4キロメートルに及ぶ3級カテゴリーのコトレ(Cauterets)峠に差しかかるまで、優勝候補同士の争いは落ち着いていた。

 総合連覇を目指すアスタナ(Astana Pro Team)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)は、トレック・ファクトリー・レーシング(Trek Factory Racing)のバウケ・モレッマ(Bauke Mollema、オランダ)が仕掛けたアタックにより、フルームを含めた先頭集団から引き離されると、悲惨な結果に終わった前日に続き、この日もトップ10から約1分近く遅れてしまった。

 フランス勢では、昨年大会で総合2位に入ったアージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のジャンクリストフ・ペロー(Jean-Christophe Peraud)と、同3位のFDJのティボー・ピノ(Thibaut Pinot)が、いずれも厳しい山岳ステージで再び大きく遅れ、この日も下位に沈んだ。(c)AFP