【7月15日 AFP】サッカーオランダ代表のロビン・ファン・ペルシー(Robin Van Persie)が14日、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)からトルコ1部リーグの強豪フェネルバフチェ(Fenerbahce)に移籍し、3年契約にサインした。

 クラブカラーの黄と紺に身を包んで本拠地シュクル・サラジオウル・スタジアム(Sukru Saracoglu Stadium)に集まった約1万8000人のファンは、ファン・ペルシーの調印式を見届けると、同選手の名前を叫びながら発煙筒をたいた。

 フェネルバフチェは声明を発表し、オランダ・エールディビジのフェイエノールト(Feyenoord)や、プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)でキャリアを築いたファン・ペルシーが、試合出場ボーナスを除いた年俸490万ユーロ(約6億6000万円)の3年契約を結んだとしている。

 ファン・ペルシーの移籍金は公表されていないが、一部報道によると470万ユーロ(約6億4000万円)とされている。

 スタジアムの大声援にかき消されてほとんど聞こえなかったものの、ファン・ペルシーはファンに対し、「今はフェネルバフチェ・ファミリーの一員だ」と語っている。

「ファンに喜んでもらえるよう、できるだけたくさんのトロフィーを獲得するため、力の限りを尽くすことを約束する」

 ファン・ペルシーはまた、入団セレモニー終了後の記者会見で、トルコサッカーの「情熱」が自身のイスタンブール(Istanbul)行きの決め手になったと明かしている。

「たった今、たくさんのファンの姿を目にしたが、信じられない。こんなことは人生で初めての経験だ。恐れ多いよ」

 フェネルバフチェ移籍により、ファン・ペルシーは浮き沈みが多かったユナイテッドでの3年間に終止符を打った。ユナイテッドに移籍した当初は輝きを放ったファン・ペルシーだが、その後は度重なる故障と不安定なパフォーマンスをみせ、チームを離れることになった。

 8年在籍したアーセナルから2012年8月にユナイテッドに移籍した現在31歳のファン・ペルシーは、ユナイテッドで通算105試合出場58得点の成績を残している。

 足首靱帯(じんたい)のけがに苦しみ、2014年のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)でオランダ代表を3位に導いたルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督との確執もうわさされるなど、昨季は不遇のシーズンを過ごしたファン・ペルシーだが、オールド・トラフォード(Old Trafford)を離れるにあたり「何のわだかまりもない」と語っている。

「今後の展開を見守る状況の中、ユナイテッドを去るという考えが大きくなった。これがサッカーだ」