【7月13日 AFP】シリア北部アレッポ(Aleppo)で12日、旧市街の地下道で爆発がありアレッポ城(Aleppo Citadel)の城壁の一部が崩壊した。国営シリア・アラブ通信(SANA)と在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が伝えた。

 13世紀のアレッポ城には城塞やモスク、ハンマーム(アラブ風呂)などの遺跡があり、シリア国内にある国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産の一つになっている。

 シリア人権監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると12日未明、アレッポ城近くの地下道が爆破され、城壁の一部が崩壊した。同代表は、地下道は反体制派が掘ったもので、反体制派の接近を防ぐため政府軍が爆破したと語った。

 一方、シリア・アラブ通信は「テロリストが地下道を爆破し、歴史的な城壁を破壊した」と伝えた。シリア政府および政府系メディアは、2011年以降にバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領に反旗を翻した武装グループを総称して「テロリスト」と呼んでいる。

 アレッポは3年前から西部を政府側が、東部を反体制派が支配しており、政府軍はアレッポ旧市街やアレッポ城の内部に部隊を展開させている。反体制派は今月第1週から、アレッポの西の郊外地域を奪うべく大規模な攻勢をかけていた。(c)AFP