【7月9日 AFP】米サウスカロライナ(South Carolina)州下院は9日、州議会議事堂に掲揚されている南部連合旗(南軍旗)の撤去を定めた法案を可決した。

 同法案は今週すでに上院を通過しており、ニッキー・ヘイリー(Nikki Haley)州知事の署名を経て成立する見通し。ヘイリー知事は、先月に同州の黒人教会で起きた銃乱射事件を受け、同法案の支持を呼びかけていた。当局者によると、撤去された旗は博物館に収蔵され、米南部の歴史的遺産として展示される予定という。

 南北戦争(Civil War)で使用された南部連合旗は、15年間にわたって州議会議事堂前に掲揚されていたが、以前から、憎悪と人種差別の象徴であるとして旗の撤去を求める声があった。一方、同旗の支持者は、南部の尊厳と伝統の象徴であるとして撤去に反対していた。

 だが、6月17日にチャールストン(Charleston)の歴史ある黒人教会で9人が死亡する銃乱射事件が起き、実行犯として逮捕されたディラン・ルーフ(Dylann Roof)容疑者(21)が南部連合旗を誇示する画像がインターネットで見つかったことを受け、撤去を求める声が相次いでいた。(c)AFP