【7月4日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)は3日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第26シードのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は5-7、7-5、7-6、6-3で第7シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)に勝利し、4回戦に進出した。

 その言動で注目を集めるキリオスは、とっぴな振る舞いがテニスにとって良いことと考えるファンと短気で無礼な行為と捉えるファンで、オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet ClubAELTC)を二分している。

 母国オーストラリアのファンでさえ傍若無人な20歳のキリオスを受け入れるかどうか分からないが、キリオスはラオニッチとの荒れた試合に勝利し、2大会連続の16強入りを決めた。

 試合でキリオスは、叩きつけたラケットが観客席に飛び込むハプニングをはじめ、着用したヘッドバンドで問題を起こし、やじを飛ばした観客に黙れと言うと、さらにはバットマン(Batman)のTシャツを着たファンからアドバイスを受けた。

 振る舞いを慎むべきではないかと問われたキリオスだが、最高のパフォーマンスのためにはいつでも感情をあらわにする必要があると主張している。

 「(他人にどう思われようが)関係ない。全くね。勝ち続ければ彼らは支持するしかない。そういうものさ。そういう精神状態の時こそリラックスでき、遊びが生まれるので、最高のテニスができると考えている」

 1回戦と2回戦でキリオスは、試合中に「汚い野郎」と叫ぶなどして審判や線審とトラブルを起こし、トラブルメーカーの地位を確立したが、3回戦では目を見張る内容でビッグサーバーの難敵ラオニッチを退け、一部のファンから人気を集める理由を証明した。