【7月3日 AFP】ポップ歌手のプリンス(Prince)が、大半のストリーミング配信から自身の楽曲を何の前触れもなしに突然、引き揚げた。

 音楽ストリーミングサービス世界最大手「スポティファイ(Spotify)」が掲載したメッセージには、プリンス側から「全てのストリーミング配信に対し、彼の楽曲を削除するよう依頼があった」と記されていた。

 2日午前の時点では、ラップ歌手ジェイ・Z(Jay Z)が今年春に買収した音楽配信サービス「Tidal」でのみ同氏の楽曲を確認することができた。

 Tidalは、米メリーランド(Maryland)州ボルティモア(Baltimore)で、黒人青年フレディ・グレイ(Freddie Gray)さんが警察に拘束され、負傷・死亡した事件を受けて、プリンスが5月に開催したコンサートの大部分を配信している。

 プリンスは当初、ネットでの音楽配信に好意的な態度を示していたが、2010年にはインターネットは「完全に終わった」と述べ、欧州の一部新聞の折り込みとしてCD作品をリリースしている。

 昨年、プリンスはソーシャルメディアから突然姿を消したが、最近では、ツアーのプロモーションのためツイッター(Twitter)に戻ってきていた。(c)AFP