【7月2日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)は1日、男子シングルス2回戦が行われ、大会第26シードのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は7-6、6-3、6-4でアルゼンチンのフアン・モナコ(Juan Monaco)に勝利し、3回戦に進出した。

 試合を終始優勢に進め、1時間39分で勝利したキリオスだが、またしても審判に暴言を浴びせるという、なに一つ得にもならない行為に及んでいる。

 キリオスは1回戦でも、審判のモハメド・ライアニ(Mohamed Lahyani)氏との口論の末に、同氏を「汚い野郎」と呼んだと判断され、罰金を科された。本人は主審をなじったわけではなく、自分を奮い立たせていただけだと主張している。

 2回戦を終えたキリオスは、罰金を科されたことについて気にしていないと話し、今回の審判との口論についても、大した話ではないと問題にしなかった。

 キリオスは、「線審の言葉を、ちょっと審判に確認したかっただけだ。気になったんだよ。おおごとにするつもりなんてなかった」と語った。

「自分が(コートで)何を言ったかは自分でわかってる。だけど僕だってつらいし、僕はウィンブルドンの2回戦を戦っているんだ。ちょっとしたストレスぐらいある」

「審判が上から見下ろして、いい気になっているんじゃないかと思ったんだ。話しかけてくるなとか言われたよ。まあ、大したことじゃない」

■暑さで頭も沸騰?

 2014年大会の4回戦で、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を破り、その名を知らしめた20歳のキリオスだが、男子選手の中では、特に頭に血が上りやすいタイプとして知られている。

 そのキリオスは、気温が約34度に達したコート18で、徐々に冷静さを失っていくと、繰り返し何事かを口走り、その独り言が止む気配は一向に見られなかった。

 するとある場面で、キリオスの近くに立っていた線審がカルロス・ベルナルデス(Carlos Bernardes)審判のところに向かい、何かを伝えた。そしてベルナルデス氏はこれを受け、今度はキリオスに話しかけている。

 するとキリオスは激高し、「それは脅しか?高いところに座って調子に乗ってんのか?強くなった気でもしてんのか?」と暴言を浴びせると、線審に対しても、「あんたが本物のチャンピオンだ。言いたいことは言えたかよ?」と言い放った。

 キリオスは3回戦で、第7シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)と対戦する。(c)AFP