■女性は「男たちのための商品」

 ナディアさんは、解放された頃には既にISの教義や戦略に幻滅していたと語る。

 ISの戦闘員たちの生活について、「イスラム教に従っていたものはほとんどない。コーランもほとんど読まず、ただ戦争のスローガンを唱えて生活していた」と語った。「大半はイスラム教に改宗した人々で、イスラム教についてほとんど知識がなく、シリアについてすぐに学ばなくてはならなかった」

 そしてISに協力する女性たちは、戦闘員らの性欲のはけ口でしかなかった。「私たちは男たちのための商品だった。彼らは『俺はブルネットがいい。ブロンドがいい。これぐらいの年のこんな女がいい』といったリストをもっていた」という。

 ナディアさんは今、フランスでの新しい生活を夢見ている。両親との関係を修復し、インターネットを遮断した生活だ。「同年代の女の子と同じように、フランスでまっとうな暮らしを送りたい。外に出て太陽を浴び、空気を感じることができるなんて、不思議な気分だけれど」(c)AFP/Fulya OZERKAN/Emmanuelle BAILLON