【6月30日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)は29日、男子シングルス1回戦が行われ、レイトン・ヒューイット(Lleyton Hewitt、オーストラリア)は6-3、3-6、6-4、0-6、9-11のフルセットでヤルコ・ニエミネン(Jarkko Nieminen、フィンランド)に敗れた。

 来年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)を最後に現役を引退することを表明し、長期にわたる「お別れツアー」に臨んでいるヒューイットは、通算17回目の出場にして最後となるオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet ClubAELTC)の舞台で、有終の美を飾ることを目指していた。

 しかし、34歳のヒューイットは相手のマッチポイントを3度しのいだものの、焼け付くような暑さのコートで、4時間に及ぶ激闘の末に敗退した。

 世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)との2回戦に駒を進めることができなかったヒューイットは、最後のあいさつで感極まる様子を見せたものの、タフガイのイメージを保ち、必死に涙をこらえていた。

 ヒューイットは、「いや、簡単には泣かないよ。泣いているのかと聞いているのなら、今日の私は泣いていないと答える。泣きそうだけど、そこまでには至ってない」と話した。

「これがウィンブルドンで最後のサーブやプレーになるということは一度も考えなかった。だから、いろんな意味で何だか変な感じだね」

「でも、観客をはじめ何もかもが素晴らしかった。これ以上は望めない」

 元世界ランク1位のヒューイットは、2002年のウィンブルドンでタイトルを獲得して以降、度重なる故障に見舞われるなどして、同118位まで転落している。しかし、四大大会(グランドスラム)の中でも得意とする大会の最後のシングルスで、良い試合を披露できたことに一安心していた。

「キャリアを総括する試合になったと思う。18~19年間ツアーに出場してきて、私は精神的に決してあきらめないという姿勢を示してきた」

「自分が残してきた足跡のすべてを誇りにしている」

(c)AFP/Steven GRIFFITHS