【6月29日 AFP】テニスのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)覇者ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、試合中にコーチから指示を受け、ずるをしているといううわさを一蹴したものの、トップ選手は試合中にルールを破り、コーチとコミュニケーションを取ることもしばしばだと認めた。

 テニスのルールでは、試合中に選手がコーチから指示を受けることは禁止されている。

 しかし、ジョコビッチのコーチを務めるボリス・ベッカー(Boris Becker)氏は、チームのスタッフが「ある方法で」ジョコビッチに合図を送り、プレーが「良いか悪いか」を伝えていることを明かしていた。

 世界ランク1位のジョコビッチは、連覇を目指すウィンブルドンの1回戦で、フィリップ・コールシュライバー(Philipp Kohlschreiber、ドイツ)と対戦することになっており、28日に行われた記者会見では、たびたび議論が交わされる「オンコート・コーチング」について意見を求められた。

 28歳のジョコビッチは、ベッカー氏が示唆したルール違反のコミュニケーションについては否定したものの、そのような習慣が広く根付いていることは認めた。

「ずるをしているとは思わない。そういう呼び方が正しいとも思わない」

「彼(ベッカー氏)とボックスには常にカメラが向いているから、キックサーブなのか、スライスなのか、もしくはバックハンドかフォアハンドなのかぐらいは、なんとなく分かる」

「でも、テニスの世界でそういうことがないとは言い切れない。そういう状況は起こり得るし、トップ選手だけでなく、みんながやることだ」

「このスポーツは、ものすごい競争なんだ。コートでは1人だからね」