【6月29日 AFP】(写真追加)次世代ソーラー飛行機「ソーラー・インパルス2(Solar Impulse 2Si2)」が29日未明、太平洋(Pacific Ocean)上空を飛んで米ハワイ(Hawaii)に向かうため、名古屋を飛び立った。

 プロジェクトの広報担当者によるとアンドレ・ボルシュベルク(Andre Borschberg)操縦士(62)は29日午前3時4分、名古屋を離陸した。悪天候のため予定より5日遅れの離陸となった。

 プロジェクトの広報担当者は、「われわれは同機が後戻りできない位置に到達するのを待っており、その後、現地時間午前10時ごろに公式のプレスリリースを出す」と述べ、天候は良好なようだが、変わることもあり得るとつけ加えた。

 米ハワイまでの飛行航程は7900キロで、少なくとも5日5晩はかかるとされている。日本から離れた後は着陸できる場所がないため、最も危険な区間とみなされている。

 もう1人の操縦士、ベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)氏は、スイス紙トリビューン・ド・ジュネーブ(Tribune de Geneve)が25日に掲載したインタビューで、8月初めになると日が短くなりすぎ、太陽エネルギーのみで飛行する同機が太平洋を横断し、引き続いて大西洋(Atlantic Ocean)を安全に渡ることができなくなるとして、数週間以内に太平洋横断をしなければ日本に1年間足止めになる可能性があると述べていた。 (c)AFP